
ランドセルを選ぶときに、どうしても気になる重さ。まだまだ小さいと思っていたお子さまが、小学校へ入学して長い距離を歩いて登校するのですから、「ランドセルって、けっこう重いのでは?」と心配になる保護者の方は少なくありません。毎日背負うものだからこそ、できるだけ軽いものを選びたいという気持ちは当然のこと。
本記事では、一般的なランドセルの重さや素材ごとの違い、教科書を入れた際の実際の重さ感まで詳しくご紹介します。さらに、お子さまの体格や通学スタイルに合った“軽さだけにとらわれない選び方”についても丁寧に解説しています。
ランドセルの適切な重さとは?

アメリカの研究(※)によると、子どもにとって適切なリュックの重さは、体重の10%程度とされています。つまり、小学校1年生の平均体重が約17kgであることを考えると、ランドセルを含めた鞄の重量は1.7kgとなります。
一方で、2021年の調査では、ランドセルと荷物を合わせたの平均の重さは4.28kgで、2020年度の3.97kgより増加しており、さらに3Kg以上背負っている子どもは68.9%で2020年(65.8%)より増加している結果となりました。
ランドセル本体の重さはメーカーによって多少異なりますが、おおむね牛革のもので1300~1450g前後、人工皮革のもので1100~1300g前後、コードバンのもので1500~1600g、最近ではナイロン製のランドセルも出てきており、1000g以下のランリュックもあります。
※Association of relative backpack weight with reported pain, pain sites, medical utilization, and lost school time in children and adolescents/by Michael J Moore 1, Gregory L White, Donna L Moore /2007 May/National library of medicineより
出典:タブレット導入+教科書併用で平均の重さが3.97kg→4.28kgに悪化「ランドセル症候群」から子どもを守るには? | フットマーク株式会社のプレスリリース(最終閲覧日:2025年1月27日)
ランドセルの学年別の推奨重量【小1から小6まで】
各学年における体格別にランドセルと荷物を合わせた推奨重量をご紹介します。
学年 | 平均体重(男子) | 推奨重量 | 平均体重(女子) | 推奨重量 |
1年生 | 21.3 | 約2.1kg | 20.8 | 約2.0kg |
2年生 | 23.9 | 約2.4kg | 23.4 | 約2.3kg |
3年生 | 26.9 | 約2.7kg | 26.4 | 約2.6kg |
4年生 | 30.4 | 約3.0kg | 29.7 | 約3.0kg |
5年生 | 34.0 | 約3.4kg | 33.9 | 約3.4kg |
6年生 | 38.2 | 約3.8kg | 38.8 | 約3.9kg |
成長著しい小学校時代は、入学時と卒業時では、約20kgほど体重が代わり、筋肉量なども変化します。個人で運動量や活動量の差もあるため、一概には体重からその子に合った推奨重量を正確に計算で出すことはできませんので、あくまでも目安として参考にしてください。
体型に変化が多い時期なので、定期的にランドセルの重量を見直すことが大切です。また、肩ベルトの長さをしっかりと合わせることで、体感重量も変わりますのでぜひ試してくださいね。
出典:出典:学校保健統計調査 年次統計2 年齢別 平均身長・平均体重・平均座高の推移 | 統計表・グラフ表示(最終閲覧日:2025年1月27日)
教科書を入れた実際の総重量はどのくらい?

学年 | 平均ランドセル重量(男子) | 平均ランドセル重量(女子) |
1年生 | 4.05kg | 4.07kg |
2年生 | 4.37kg | 4.25kg |
3年生 | 4.47kg | 4.47kg |
1年生では、ランドセルの重量が2kg以上~3kg未満の子どもが53人と一番多く、ついで3kg以上~4kg、4kg以上~5kgとなっていきます。2年生では、2kg以上~3kg未満の子どもが73人と一番多く、ついで4kg以上~5kg、3kg以上~4kgとなります。
推奨重量程度(3kg未満)の荷物を運んでいる子は1年生では73%、2年生では62.5%、3年生では52%ということが分かりました。
曜日別にいうと、週初めと終わりの月曜日と金曜日は、通常の荷物に加えて、給食着や上履き、歯ブラシ・コップセット、体育があれば体操着などがあるため、重くなりがちです。
また、夏にプールの授業がある学校では、ランドセル+手持ちでプールバッグを持っていくこともあります。学童や塾などに学校が終わってそのまま通われる予定のお子様は更に追加の着替えや教材が必要になる場合もあり、ランドセルが重くなる傾向があります。
引用:タブレット導入+教科書併用で平均の重さが3.97kg→4.28kgに悪化「ランドセル症候群」から子どもを守るには? | フットマーク株式会社のプレスリリース(最終閲覧日:2025年1月27日)
ランドセルの重さの変遷
1955年のランドセルは牛革製が一般的で、大きさは現在のものより二周りほど小さいにもかかわらず、重さは1600gもありました。
鞄工房山本は、教科書のサイズが変わったり、時代の流れとともに、ランドセル自体の容量は大きくしながらも、丈夫さは替えずに、なるべく重量を抑えるように工夫をしてきました。

かぶせコードバン、牛革のランドセルともに、2003年と比較すると、130~150g程重くなっています。なぜなら、教科書のサイズが変わったり、パソコンを授業で使用するようになり、荷物が増えたことで、ランドセルの容量も大きいものが求められるようになったためです。
2003年と比較すると、最新の2026年モデルは、2003年モデルと比較すると内寸が縦に2cm、横に2.5cm、マチは0.5cm程大きくなっています。あまりピンと来ないかもしれませんが、リットルに換算すると、約1.6L程大きくなっています。内寸を大きくするためには、内側だけでなく外側の革のパーツを大きくする必要があり、芯材を大きく丈夫なものに変更する必要があるため、どうしても重くなってしまいますが、丈夫なつくりと素材へのこだわりは替えず、ランドセルの軽量化を目指してきました。
軽量化の理由
- 主素材が軽くなった
人工皮革の話ですが、以前の人工皮革に比べて、軽い素材ができました。鞄工房山本で使用している軽量人工皮革は従来の丈夫なつくり方はそのままに、新しい素材を使用することで、約100gの軽量化に成功しました。 - 金具が軽くなった
金具も強度はそのまま、軽いものを日々研究していくことで、軽量化につなげています。 - 芯材が軽くなった
1965年頃までは分厚いボール紙を使用していましたが、雨で塗れてしまうと強度が著しく落ちてしまう上、重かったので、その後の1965年頃~1980年頃はベニヤ板を使用していました。しかし、ベニヤ板は縫製する際に木くずがたくさん出るので、ランドセルに付着してしまったり、今の芯材に比べると重いというところが難点でした。その後、1980年頃からは、ポリエチレン樹脂の軽量な芯材が開発され、鞄工房山本も強度面でも問題ないことを確認して使用しています。
重いランドセルが子どもに与える影響は?

2018年に文部科学省は、重すぎるランドセルは、身体の健やかな発達に影響が生じかねないこと等の懸念等から、正式に「置き勉」、つまり家庭学習で使用する予定のない教材等は学校に置いて帰ることを認めました。推奨重量以上のランドセルを背負っての登下校は、肩や腰に負担をかけてしまうことになり、猫背や痛みなどの不調につながる場合もあります。また、前傾姿勢になりやすくなり、バランスを崩して転んでしまう可能性もあります。重すぎる荷物を持たなければならないことで、「通学ブルー」という精神的な面でも影響が出る可能性があるので、なるべくなら避けたいですよね。
参考:児童生徒の携行品に係る配慮について(最終閲覧日:2025年1月29日)
腰や背骨への負担|整形外科医の見解
東京慈恵会医科大学附属第三病院整形外科教授の大谷卓也医師によると、ランドセルの肩ベルトを支える肩の部分や背中から腰にかけての脊椎(せきつい)への負担が大きいという。また、「こうした部分(肩や腰)に痛みや周囲の筋肉疲労が出やすく、慢性化すると治りにくくなることが危惧されます。高齢者のようにすぐに骨や関節に障害が出るわけではありませんが、大きな負荷がかかった状態が数年にわたって継続すれば、それも否定できなくなります」とも語っています。
また、実際に腰痛を訴えて、整骨院に行く子どももいるそうです。
鞄工房山本スタッフのお子さん(4年生)のランドセル重量を測った際も、週の1番重い日は4.9kg、1番軽い日でも4kgと、全体的に重くなっています。通学距離が徒歩30分の子は、かなり体に負担がかかることがわかります。
引用:ランドセルが重い! 子どもの肩や腰への悪影響は? 負担を軽くする方法を医師が解説(最終閲覧日:2025年1月29日)
ランドセルの中身、重すぎて腰痛に?(最終閲覧日:2025年1月29日)
肩こりや姿勢の悪化を防ぐには?

肩こりや姿勢の悪化を防ぐためには、軽いランドセルを選ぶのではなく、軽く感じる工夫を施されたランドセルを選び、正しくフィッティングすることが重要です。
例えば、ナイロンのナップサックに2Lペットボトルをいれるのと、しっかりとしたリュックサックにいれるのと、どちらが軽く感じ、体に負担が少ないでしょうか?ランドセルも同じことが言えます。
【ランドセルの主な軽く感じる工夫】
- 肩ベルトに立ち上がり背カンがついているか?
- 肩ベルトの付け根の金具が動くか?
- 背中のクッション材がちょうどよい硬さになっているか?
ここで重要なのは、お子様の体にフィットするか、という点です。また、クッションも柔らかすぎても硬すぎてもよくなく、適度は柔らかさのものを選ぶことが大切です。
【軽く感じるフィッティングのポイント】
- ランドセル上部とお子様の肩の高さが同じか
- 首元が痛くないか
- 背中に大人の手のひらが入るか
ランドセルは、肩ベルトを適切な長さに調整をしていただくと、より軽く、安定して快適に背負うことができますので、体型に併せて肩ベルトの長さ調節してくださいね。
ランドセルを軽くする具体的な対策方法
ランドセルを軽くするために、できる対策はこのようなことが考えられます。
- 家庭学習で使用する予定のない教材などは、学校に置いてくる
- 同じ日に体操着や書道セットなど、たくさんの学習用品が必要な際には、何日かに分けて持って行く。
- 教科用の特別教室で使用する学習用具の一部について、必要に応じて、特別教室内 の所定の場所に置くことにしている。
- 書写の授業があった際には、汚れた筆は持ち帰ることにしているが、その他の用具 は学校に置くことを認めている。
- 部活動の用具のうち、個人が所有するものについて、鍵のかかる部室やロッカーで あれば、置いて帰ることを認めている。
- 学期始め、学期末等には持ち帰るものが多くなるので、計画的に持ち帰る。
必要な持ち物の見直しポイント
鞄工房山本が提案する見直しポイントは4つ!
- 明日の授業、または、家庭学習に必要なものか?
家に持って帰ってきて、学校に持っていく必要が本当にあるものなのか、よく考えて効率的に荷物を運びましょう。例えば、教科書とノートも必ずセットで持ち帰らないといけないという場面ばかりでもないかも知れませんので、先生にも確認してみると良いかも知れません。 - 家でも用意できるものではないか?
例えば、筆箱は学校に置いておき、家では別の筆記用具を使うという方法もありそうです! - 洗う必要のあるものだけを持って帰る!
例えば、書道セットや、絵の具セットですが、使うたびに全てを持ち帰るのではなく、洗う必要のある筆だけを持ち帰ることも軽量化に繋がります。 - 学童用品は、お迎え時に替えのものを持っていく!
学童でお着替えが必要な子は、学校用品に追加で荷物が増えることになります。その際は、親御さんが協力できるのであれば、翌日の荷物をお迎え時に持っていってげるのもよさそうです。
鞄工房山本スタッフの小学4年生の男の子のある日の持ち物です。

上記は水曜日の荷物の少ないときで、荷物の多い月曜日は上記に加えて、体操服、上靴、給食エプロンが追加されるそうです。本当に必要なものだけを見極める必要性がありますね…!
2026年入学向け:人気軽量ランドセル5選
軽量モデル2選
ドゥ・アンジェール (1,180g前後)

鞄工房山本ランドセルの中で最軽量の「ドゥ・アンジェール」は1,180g前後。他のランドセルと同様に使いやすい工夫、容量・サイズなどの機能はそのままに、より軽いランドセルができあがりました。
女の子たちが大好きなパステル調の5色のカラーラインナップ。リボンを描いたデザインステッチで、スイートな可愛らしさを表現しました。ランドセルの中の水玉内装もご好評です。
ドゥ・アンジェール | 女の子に人気のランドセルなら鞄工房山本
マカロン(1,180g前後)

スイーツのように可愛らしいランドセルが新登場。ポップでふんわりとした淡い色使いと、コロンとした愛らしいシルエットが特徴です。カラフルな水玉内装や、大マチのクリスタルガラスなど、随所にかわいらしさが光ります。
標準軽量モデル3選(牛革)
ユニ(1,360g前後)

「好きな色のランドセルを、自由に選んで欲しい」。そんなつくり手の願いから生まれたシリーズ。2026年向けランドセルからリモデルしました。お子さまの自由な感性を引き出す、豊富なカラーバリエーションをご用意。正統タイプのシンプルなシルエットは、飽きのこないユニバーサルなデザインです。
ニュー・アンティーク

スッキリとした見た目のキューブ型ランドセル。牛革でのキューブ型は技術的に難しく、つくり手のこだわりを感じさせます。前締めベルトをなくし、かぶせ(ふた)のカシメとポケットに重厚感のあるブロンズ調金具を採用することで、より大人っぽく落ち着いたデザインに仕上がりました。
香久山

コンパクトなキューブ型で収納力バツグンの香久山。特徴的なフォルムにコバ塗り仕上げを組み合わせ、他にないシャープで構築的なスタイリングを実現しました。自由に選んでいただける豊富なカラーリングと性別を問わないシンプルなデザインで展開しています。
鞄工房山本ランドセルの特徴
背負いやすさ・軽く感じさせる工夫
軽くするためには、金具を軽いものに変えたり、芯材を無くす・薄くする必要があるので、耐久性の他にも、使い心地、背負い心地にも影響してきます。
鞄工房山本は、耐久性を保ちながら軽さも両立できるように、日々研究を重ねながらランドセルを設計しているのがブランドの特徴です。
現在は、肩ベルトや背クッションに工夫を凝らして、軽く感じる工夫を詰め込んでいます。そのため、実際にランドセルを手にとったり背負ったりしていただくと、その軽さに驚かれる方も多くいらっしゃいます。
立ち上がり背カンを搭載

「立ち上がり背カン」により、肩ベルトが自然に立ち上がる仕様にしており、お子さまの負担を軽減しています。ゆるやかに曲線を描く肩ベルトはお子様の体にやさしくフィット。ランドセルの重量が分散されます。また、肩ベルトの取り付け位置を背板の上部よりもさらに上にすることで、重心が上部にくるため、体感重量が軽く感じられます。
実際にご試着いただく際は、するりと背負える想像以上の軽さに皆さま驚かれます(大人の方にもぜひ体感していただきたいです)。
素材の違い
人工皮革vs天然皮革

天然皮革は人工皮革に比べて繊維の密度が高いため、その分素材としての重みがあります。牛革。コードバンのランドセルも、耐久性に影響がない部分で革を薄く加工して軽くすることで、少しでも軽くするための工夫をしています。
鞄工房山本ランドセルは人工皮革モデルが1,180g~1,280g前後、牛革モデルが1,360~1,380g、コードバンモデルが1,480~1,540g前後です。
鞄工房山本では、すべてのランドセルに体感重量を軽くする工夫をしていますので、重量だけを気にするのではなく、好きなランドセルを選んでくださいね。
素材によって重量のほか、質感や価格なども異なりますので、ぜひ店頭で確かめてみてくださいね。
▶素材の特徴について 革・素材の特長 | 鞄工房山本のランドセル
▶サイズ・重量について 大きさ・重さについて | 鞄工房山本のランドセル
ランドセル重さについてまとめ
お子様の体への負担を考えて、「少しでも軽いランドセルを…」とお考えになる気持ちはとてもよくわかりますが、本当に体への負担を減らしたいのであれば、「ランドセルの中身自体を軽くする工夫をすること」と「軽く感じ、体に負担の少ないランドセルを選ぶこと」「
正しいフィッティングをして、軽く、安定して背負うこと」が大切です。ランドセル選びの際は、ぜひ鞄工房山本にご来店いただき、実際にランドセルに触ってみて、数字ではわからない軽さを感じていただくとともに、スタッフがフィッティングのお手伝いをさせていただきますので、お気軽にお声がけくださいね!