私が大切にしているもの vol.2「革の財布」

~この連載では、鞄工房山本で働くスタッフが長年大切にしているものをご紹介いたします~ 私が大切にしているものは、高校2年生の終わりから使っている革の財布です。今年で9年目になります。 私が大切にしているもの vol.2「革の財布」 高校1年生のときにオムライス屋さんでアルバイトを始め、1年経ったときに自分へのご褒美として、近所のショッピングモールで購入しました。 元々、高校の帰りにマルイなどのショッピングモールに寄り道することが多く、その頃から革の財布が気になっていました。バッグは高すぎるけど、財布なら買えるかなあ、と。周りの友達は、ブランド物や柄物の財布を持っていましたが、自分には合わないな、と感じていました。 そんな中、自宅の近所のショッピングモールでこの財布に出会ったんです。たまたま割引されていたので目に付いたのですが(笑)、店員さんに「革なのでいい味が出ますよ。他のお店ではあまり扱っていないブランドのお財布ですよ」と言われ、思い切って購入しました。高校生の自分にとってはかなり大きなお買い物でした。 買ったときは、すごくうれしくて大人の仲間入りをした気分。これなら大学生になっても使える、と。二つ折りでカード入れがたくさんあるところが気に入っています。あと内装もシンプルなボーダー柄なんです。 革製品のいいところは、使っていくうちに味が出るところ。硬かった革が柔らかくなったり、傷がついてもそれが一つのデザインになったり。汚くなるのではなく、愛着が湧くくらい使いこめるものだと思っています。革の色の変化を楽しむことも、この財布で知りました。 他の財布に変えようと思ったこともありますが、持ってみて落ち着くのがこの財布で。 9年使い続けて、やっと味が出てきました。 もっといい味が出るのでは?という期待からこれまで使ってきましたが、実は今年は変えようと思っているんです。 というのも、鞄工房山本の先輩で自作の革の財布を使っている方がいて、それがとても素敵で。その方に型紙をお借りして、自分で作ってみようかな、と思っています。 今年中には完成させる予定ですがいつになるやら……。自作の財布を使うようになっても、初めて自分のお金で買ったこの財布は、大切にとっておきたいと思います。 私が大切にしているもの vol.2「革の財布」 財布に付けているこのガラス細工は、大学時代にガラスを専攻していた友人が、文化祭で販売するために作った髪留めです。試作品だったのですが、友人に無理を言って売ってもらいました。私は髪が短いので財布に付けています。私にとってはお守りのようなもの。新しい財布にも、これは付けようと思っています。 (製造担当:伴田)

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