表参道店の味木です。
暑い日が続きますね~。お子さまは夏休み真っ只中、「どこかに連れて行って」と頼まれることも多いのではないでしょうか。
でも「どこに連れて行って良いのかわからない」、「せっかくならこの子たちの『学び』になるといいなあ」、それでは
美術にテーマを絞って探してみてはいかがでしょう。
お子さまのイマジネーションも刺激されるかもしれませんよ。
美術館の街、上野へ行こう!
お子さま的にはせっかくの夏休み、いつもと違った所に行きたいですよね。だけどお父さんは明日仕事だし近場で済ませたかったり?!笑
そういうことならお店のある表参道駅からも電車で
30分くらいで、いつもと違った体験ができる上野へ行ってみませんか?
「ミラクルエッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵」
アメヤ横丁や恩賜上野動物園が有名な上野ですが、その周りには複数の美術館が存在し、魅力的な催しがたくさんあり賑わっていました。その中でも僕が気になったのは
上野の森美術館の「
ミラクルエッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵」です。
お子さまたちはいずれ美術の教科書でその凄さに驚くであろう
だまし絵で知られるエッシャーの作品を観ることができるイベントです。
展示内容は「化学」「聖書」「風景」「人物」「広告」「技法」「反射」「錯視」と大きく8つに分けられ、展示物にまとまりがあり、エッシャーの心境の変化なども知ることができました。
自らを「芸術家」ではなく「版画家」と考えていたエッシャーは、「木版」「木口木版」「リトグラフ」「メゾティント」など様々な版画技法に取り組み、作品によっては複数の技法を合わせたりして不可思議な世界を作り出しました。
そんなエッシャーの作品はもちろん、この催しでは版画の「
版の方」が展示してあり、数枚の版を使いインクを付けて押すことで
どのように作品が出来上がっていくのかなどもわかります。
そして
音声ガイドを芸人のバカリズム氏が担当していて、彼の落ち着いた声が館の雰囲気にとても合っていました。
絵を使ったフリップ芸が有名なバカリズム氏は以前「
原寸美術館37V版~世界の名画を本当の大きさで味わう~」という番組をやっていました。これは名画の実際のサイズを37インチテレビに映し、本や美術館へ行っても遠くから観ているのでは気づきにくい細かいところを観る番組で、バカリズム氏と美術が好きな僕は毎回放送を楽しみにしていました。情報バラエティ番組「
シルシルミシル」でのナレーションも凄く好きだったのでまた美術&声のお仕事で僕らを楽しませてくれて本当に嬉しいです。
東京上野では既に終わってしまいましたが、
大阪、福岡、愛媛と巡回する予定みたいなので、お近くの方は行ってみてはいかがでしょうか。
「ミケランジェロと理想の身体」
上野の森美術館近くの国立西洋美術館では「
ミケランジェロと理想の身体」が開催中です。
世界に約40点しか現存しないミケランジェロの大理石彫刻から「
ダヴィデ=アポロ」と「
若き洗礼者ヨハネ」の2点が
初来日ということでこちらも大注目の催しです!
僕も気になっていてミラクルエッシャー展の後に観ようと思っていたのですが、諸事情がありこの日は断念しました……
9月24日まで開催されているので、また来ようと思います。
美術館や博物館がいつくもあるので、何度来ても楽しいのが上野の良いところですね。
シャンシャン1才のお誕生日おめでとう!「恩賜上野動物園」
初っ端から大人向けの催しを紹介してしまったので(エッシャー展には小学生も沢山いましたが)次はお子さんも大人も楽しめる
恩賜上野動物園に行ってみましょう。
ほら、こんなに近くからトラを見ることができましたよ。
この日はすごく天気が良くて、外の動物は日陰でお休み中が多かったのですが、寝ている姿も可愛かったです。(トラって寝てると猫みたい……笑)
パンダのシャンシャンも寝ていました。この前1才の誕生日を迎えたシャンシャンは、2才になると中国に帰ってしまうみたいなので、今度は動いてる姿も見たいなあ。
お客さんは、お子さんに動物の説明を読んであげているお父さんや、写真を撮っている方、絵の具を使って写生している方もいて美術館とはまた違った良さがありました。
他にも見どころがいっぱいある上野
美術館や動物園と紹介しましたが、上の写真の矢印のように上野にはまだまだ美術に関するスポットがあります。
国立科学博物館では「
特別展 昆虫」(10月8日まで開催)、東京国立博物館では美術を歌とアニメで紹介する番組の「
トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」(9月9日まで開催)など、お子さん向けの催しもたくさん!
国際子ども図書館では、児童書もたくさん読めますよ。この夏はぜひ上野へ行ってみてください!
渋谷のあちこちにも美術がいっぱい!
これまでは美術館など自分から「観に行く」美術を紹介しましたが、実は表参道店のある渋谷区のいたるところに美術は存在します。知らず知らずのうちに通り過ぎているかも?
少し視点を変えるだけで、色々みえてくるかもしれませんね。では、行ってみましょう。
渋谷で観る岡本太郎作品
まずは「太陽の塔」などで知られる岡本太郎氏の作品「
明日の神話」です。
こちらは渋谷駅の電車乗り換えなどでよく通る場所にあり、立ち止まって観ることは少ないかと思いますが、
こちらで聴ける音声解説を聴くと様々なメッセージが込められていることがわかりますので、たまには音声解説を聴きながらじっくり観賞してみてはいかがでしょうか。(通勤の時間をさけた平日昼間がオススメです。笑)
お次は青山の2015年に閉館した
こどもの城のシンボル「
こどもの樹」です。
「
人間はその数だけ、それぞれ、その姿のまま、誇らしくなければならない。」岡本太郎氏の言葉です。
表情豊かな顔がお子さんたちの無限の可能性を感じさせる作品ですね。
こどもの城は悲しいことに既に閉館してしまっていて、こどもの樹は仮囲いがしてあり、今後どうなってしまうのかわかりません。
移転するのであれば、お子さんたちの直ぐ側に、あるべきところに、移転されて欲しいと思います。
渋谷の未来「SHIBUYA FUTURE VISION」とレゴで創る現在「渋谷の街をレゴブロックでつくろう」
2018年1月28日にお子さんたちがプロビルダー三井淳平氏と渋谷の街をレゴで作るイベント「
ヒカリエ渋谷の街をレゴブロックでつくろう」が開催され、その時に作った作品がヒカリエ11階に展示してありました。
現在渋谷では2027年頃までの再開発が進められていて、レゴ渋谷の隣には
再開発後の渋谷の模型(レゴではありません)も展示してありました。
建設中の「渋谷ストリーム」が完成していたり、現在と未来を見比べられて面白かったです。
この街の将来を担う小学生たちに街づくりそのものに興味を持ってもらいたいとの思いで企画された「渋谷の街をレゴブロックでつくろう」、素晴らしい作品でした。
2027年に向けて「工事現場の仮囲い」
工事中の建物が多い渋谷ですが、工事現場の仮囲いがアートウォールとなり街行く人々を楽しませてくれています。(渋谷を歩く際はどこにあるか探してみてくださいね。)
こちらはSHIBUYA109やスペイン坂など渋谷の名所を線画ベースで描いたNPO法人「
365ブンノイチ」主催の作品です。イラストレーター金安亮氏が原画を担当した本作は単体で観ても楽しいのですが、ホッコリしてしまうストーリーがありますのでぜひ全部観てください。
「
AKIRA」のアートウォールは現在第2段で、施工完了までにまた別の絵に変わるそうなので楽しみですね。
「365ブンノイチ」の作品は、壁や仮囲いにスプレーで落書きされてしまうことが後を絶たない渋谷の街の、そのような
被害を未然に防ぐために始まったプロジェクトだそうです。
キャンバスのような白い壁だと落書きされてしまうので、先に芸術度の高い作品を用意して落書きを防ごうといったことなのでしょうか。(落書き(グラフィティ)は先にあるものより芸術度の高いもので上塗りしないといけないという暗黙の了解があるみたいです。過ちを正すために、あえて相手のルールに乗っかるところがクールですね。)
渋谷区は落書きで溢れていますが
所有者の許可の無い場所に描く行為は芸術ではなく犯罪ですから絶対にやめましょうね。2018年の今では主張や表現の方法はいくらでもあります。「
デジタルアートバトルLIMITS」のような縛りある合法のルール中で魅せる型破りな表現こそがクールですよね。
まだ間に合う!夏の思い出づくり
今回紹介したイベントは既に終了しているものもございますが、こどもたちにデザイン的思考を伝える番組の「
デザインあ展 in TOKYO」(日本科学未来館で10月18日まで開催中)、
表参道ヒルズでは段ボールで夏の生きものや紙コップでペンギンを作ったりできるワークショップ(「キッズの森」で開催)、
松濤美術館では「夏休み 親子美術館見学会&わーくしょっぷ」、
様々な分野で活躍するクリエーターから実際に学べる施設
代官山ティーンズ・クリエイティブで行われている講座など、今からでも楽しく学べて夏の思い出になるイベントがいっぱいありますので、興味がある方は行ってみてはいかがでしょうか。
次回のブログのテーマは「
お祭り」です!学びのあとには遊びもないとですよね!次回も宜しくお願いします。
鞄工房山本 表参道店
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