鞄工房山本のみが実現できた『デニム調牛革』
本革の風合いにこだわるランドセルを作り続けてきた鞄工房山本。
他のランドセルメーカーではなし得なかったランドセル、それがデニム調牛革を使用したランドセルだ。
本革の色だけではなく、表面の風合いとデザインにも新たな風を吹き込むランドセル。
本革、特に牛革に限って言えば、滑らかな表面。もちろん、馬革のコードバンにはかなわないが、学校で並んだランドセルをみると、色の違いはあれど、みな同じような表情と思ってしまうかもしれない。
しかし、鞄工房山本はひとつの挑戦を数年前から始めた。それが「デニム調牛革」。
日本国内の革のメーカーがいろんな会社にサンプルを送って製品化できる所を探していたそうだ。
結果、鞄工房山本だけしか商品化する事が出来なかったという。
「デニムの風合いと、革の特徴を活かせたのはうちだけだったんではないのでしょうかね?冒険でしたけれどね。」と工房主・山本一彦は笑いながら振り返る。
事実、この素材を使って大阪の鞄創作コンクールで受賞し、それが製品へと繋がっているのだ。
それは、このデニム調牛革の風合いを生かした全体的なデザインが評価されたもの。
デニム調牛革とヌメ革をつかった『リベルタ』
このような、「カジュアルさ」という特徴のある素材をランドセルとして使っていく事は、バランス感覚がなければなし得ない事だ。牛革という素材の重厚さと、その表面に施されたデニムの織りのような加工が醸し出すカジュアル感。
相反するものだが、それをうまくまとめあげ、人気商品に出来るのは、やはり、「本革を熟知している」から。そして、工房主の研究熱心さも理由であろう。