私が大切にしているもの vol.1「自転車」
~この連載では、鞄工房山本で働くスタッフが長年大切にしているものをご紹介いたします~
私が大切にしているものは、小学校6年生の時におじいちゃんに買ってもらった自転車です。
かれこれ15年乗っていることになります。
私には妹が2人いるのですが、おじいちゃんは私たちがそれぞれ6年生になったときに1台ずつ自転車をプレゼントしてくれました。
この自転車はサドルが茶色いところが気に入っています。それまではカラフルな子ども用の自転車に乗っていたのですが、「みんなとは違う大人っぽい自転車がほしい!」と、この自転車を選びました。茶色いサドルがすごく大人っぽく感じたんですね。買ってもらった時はうれしくてうれしくて。すぐに乗ってみましたが、いきなり転んでハンドルが少し陥没してしまいました。
高校、大学は通学に使い、社会人になってからも車に変えるまではこの自転車で会社に通っていました。近場へ出かけるときは今でも自転車に乗っています。へこんだカゴを取り替えたり、ぶつけて鳴らなくなったベルを取り替えたり、父と一緒にサビ取りをしながら乗り続けています。
おじいちゃんは私が高校生の時に亡くなってしまいました。だから、この自転車はおじいちゃんの形見。これからも大切に乗り続けて、結婚したら嫁入り道具の一つとして持って行こうと思います。
この自転車に乗って事故に遭ったことは一度もありません。それもおじいちゃん効果かなあ。
自転車に乗るたびに、優しかったおじいちゃんのことを思っています。
(製造担当:増田)